動物病院の働き先はいくつか種類があり、それぞれの動物病院により業務内容も異なります。ここでは、動物病院の種類や業務内容について詳しく解説します。

動物病院の種類とその役割を解説
　一次診療
　夜間・救急病院
　専門病院
　大学附属病院
　往診病院
動物病院の就職を失敗させないための選び方
　動物病院の実習に参加する
　将来取り組みたい業務内容にあっているかで選ぶ
　病院の特徴や雰囲気を確認しておく
まとめ

飼い主はペットの症状に応じて、動物病院を選択します。動物病院により対応の仕方がそれぞれ異なるため、動物病院への就職を目指す獣医学生は動物病院の種類やそれぞれの役割について理解することが重要です。ここでは、それぞれの動物病院にどのような役割があるかをまとめています。

一次診療とは、ペットを飼っている人が定期的に受診する病院を指します。一次診療に受診する人の多くは、その動物病院の近所に住んでいることが多く、ペットの体調が悪くなったらすぐに診てもらえるメリットがあります。一次診療の病院で対応できない場合は紹介状を書いてもらい、大きな病院で診察を受けることもあります。

夜間病院や緊急病院では、一般的な動物病院や開いていない時間帯（20:00～8:00など）でも診察をしてもらえます。ペットの体調が急に悪くなったときもすぐに診察をしてもらえるため、周りの動物病院が閉まっていても、夜間・緊急病院であれば緊急的な処置を行ってもらえます。
夜間・救急病院では、緊急処置だけでなく必要に応じて手術を行う場合もあります。夜間専門の病院で働く際は夜間勤務を行う必要があり、働く時間や勤務体制などをきちんと確認しておく必要があります。

専門病院は、動物の体の部位により担当が分かれている病院を指します。皮膚科や循環器など、器官ごとに専門分野が異なります。高度な症例は総合病院では件数が少ないため、一般的な病院では得られない専門知識が身につくため、キャリアアップを目指したい方におすすめです。
動物病院で働く際は、体の部位ごとだけでなく動物の種類によっても専門性が異なります。犬や猫、爬虫類など、動物病院によっては種類を限定しているところもあります。

大学附属病院では最新医療設備などが導入されており、最先端の医療技術を経験できます。大学附属病院は専門的な設備も整っているため、わからない症状などを細かく検査してもらえます。かかりつけ病院の診断書が少し前までは必要でしたが、現在では病院によっては一時患者も受け入れています。

往診病院とは、事情により来院できない方のために獣医師が直接診察を行う病院のことです。往診診療は病院にいく必要がないため、ペットにストレスをかけないメリットがあります。しかし、往診病院の場合は一般的な診療のみで手術や専門的な診察は行えないのがデメリットです。

動物病院の就職を失敗させないための方法や選び方について紹介します。

就職を成功させるためにも、動物病院の実習に参加しましょう。実習に参加しないと、その動物病院がどのような仕事をしているかを具体的にイメージできません。また、動物病院によっては深夜だけの診療や専門的な治療を行う場合があるため、それぞれの特徴を調べておく必要があります。
実習に参加すると将来働く姿がイメージできるだけでなく、働きたい分野が見つかりやすくなります。まだ実習を受けてない方は、一度興味のある分野の実習や見学を行うことをおすすめします。

就職活動をはじめる前に、将来取り組みたい業務内容に合っているかも確認してださい。動物病院はそれぞれ特徴が異なるため、希望している分野の治療を行えない場合があります。
また、将来取り組みたい業務内容が決まっていない方は、積極的に実習に参加してください。実習を経験することで、ご自身の働き方の価値観が変わる可能性があり、興味のある分野がみつかるかもしれません。興味のある分野で働かないと、就職してもすぐに辞めてしまう可能性があります。

動物病院の特徴や雰囲気も、事前に確認しましょう。希望の分野があっても病院により特徴や雰囲気は異なるため、自分に合っているかどうかを確かめることは大切です。また、院長の方針なども細かく決められている動物病院もあり、それぞれの特徴が異なります。
動物病院の特徴については、知り合いに確認してみましょう。働きたい動物病院に通院したことがある人がいるなら、病院の雰囲気を聞いてみることをおすすめします。

動物病院の種類について紹介しました。動物病院によってそれぞれ特徴が異なるため、ご自身の働きたい分野や働き方を明確に決めて就職活動するのが望ましいです。また、動物病院によって雰囲気が異なるため、できるだけ積極的に実習に参加しましょう。